パンパイプと共に

熊本からパンパイプ(パンフルート)にまつわる色んな出来事や雑感を綴っていきます

チューニング3

フルートのチューニングは基本的に頭部管の抜き差しで行います。

ところがパンフルートは管を一本ずつ合わせるのですが、楽器によって管の底部が塞いであるものと、塞いでないものがあって、その違いによってチューニングの仕方が異なります。

管底が塞いであるものは、蜜ろうという固めの粘土?みたいな物を詰めたり掻き出したりしてチューニング。

塞いでないものは、中に詰めてある固めのスポンジ?みたいな物の位置を棒で上下して合わせます。メーカーによってはtunableと書かれています。また、詰め物の上側がパラフィンみたいなもので固めてあるのものもあります。

手持ちのパンフルートが全て管底が塞いでないものだったので一本の楽器の管底を詰めて、蜜ろうを入れてみました。

蜜ろうの作り方は香原さんのブログ「風の音パンフルート製作工房」を参考にしました。

f:id:panjist:20200507071307j:image

市販の蜜ろうはそのままでは硬いので、湯煎して溶かし、亜麻仁油を重量の10%混ぜて使っています。夏場は少し柔らかめなので亜麻仁油は5%でもいいかな。

蜜ろうが詰めてあるパンフルートのチューニングは30分以上かかります。なので、演奏する場所の室温が分からない時は現場に早めに行ってチューニングするか、伴奏や合奏なしのソロで吹くか(^^)

片や、固めのスポンジ様?、めーかー・製作者によって材質が違うのですが、これは10分もあればチューニング可能。難点として、中の詰め物が緩い場合があり、発音が悪かったり、振動で位置がズレたりします。緩い場合は似た材質の物を詰めています。コルクや発泡スチロールなど試したけど、固めのスポンジが今のところ一番いいかな。

蜜ろうとスポンジどちらがいいかですって?そりゃあいい音色を追求するなら蜜ろうでしょう。ただ、普通に聞いて分かるほどの差はない様な気がします。

折衷案として、スポンジでチューニングした後、短時間でパラフィン か薄めの蜜ろう(一緒?)で固めることができればいいかな?これもいろいろと模索中です。