パンパイプと共に

熊本からパンパイプ(パンフルート)にまつわる色んな出来事や雑感を綴っていきます

吹き方

歌口の削り方

Dajoeri のホームページ(https://panfloeten.ch/)にある歌口の削り方です。 ノーマル カット(左)は、唇側と先方の両側をほぼ均一に削ってあります。ザンフィル ライト(中央)は唇側から向こう側になだらかに削ってありますが、向こう側はカットなし。そ…

タンギングを使い分ける

自分の演奏を聴き直してみると、タンギングの音が気になることがあります。片や、音の境目がはっきりしないムズムズする演奏もあります。 原因は、録音する環境とタンギングの方法が合っていないのです。マイクとの距離が近い状態で強いタンギングをすると、…

やっぱり半音が難しい

パンフルートで半音を出す時、楽器を傾けたり、アゴを動かしたり、あるいはアパチュアから出る息の角度と量を変えたりします。半音上げるのではなく半音下げるのですが、その時に①音が下がりきらない②音色が変わる③音が小さくなる、などの問題が生じます。特…

初級レッスンを始めました

私自身がまだ発展途上なのにパンフルートの輪を広げたい一心で初級レッスンを始めました。教えるからにはきちんと教材を用意し、その人に合ったレッスン計画を立てます。なのでレッスンは有料にしました。しかし、プロではないので最低限の金額を対価として…

高音域のCとG問題

初心者のうちは高音域を吹くのが難しいと思います。その原因の一つにCとG問題があります。高音域の C(ド)とG(ソ)を吹くと、音がぶら下がるようにフラフラする現象です。これはG管(ト長調)の場合で、C管(ハ長調)の場合はCとFが不安定になります。 原…

ロングトーンはなぜ必要か

毎日の練習で退屈なのがロングトーン。でも大事なんですよね。 アンドレアさんから習ったロングトーンは2種類あって、基本は一定の音程、音色、音量で音を長く伸ばすロングトーン。 この基本のロングトーンは、曲の中で長く伸ばす音を吹く時に必要ですし、長…

音の終わり方〜リリースしない

パンフルートは息を歌口に直接当てて音を出すエアリード構造です。オカリナやリコーダーもエアリード構造ですが、歌口に当てる空気の量が一定なので音の終わりで音量を下げようとして息のスピードを下げると音程も下がります。その点、パンフルートは息を出…

運口と運手の組み合わせ

パンフルートの入門用の教則本には、音の移動をするのに初めのうちは首を動かして、つまり口の方を歌口に運んで練習するように書いてあります。そして、以前の記事「運口⁉︎」の中で口を運ぶ難しさを書きましたが、速い曲を練習しだしてから「運手」の重要性…

アンドレア・キーラさんのオンラインレッスン

「パンフルートの小さな家」のあやまんさんから刺激を受けて私もレッスンを受けちゃいました笑 アンドレアさんと同じくウィーン在住の香山(こうやま)さんという声楽のレッスンも担当される方に通訳してもらいながら。 アンドレアさんは優しい方で、こちら…

シャーは非整数次倍音⁉︎

倍音のことを調べていたら非整数次倍音という言葉がありました。タモリさんと黒柳徹子さんの対談の中にも出てきます。 非整数次倍音とは倍音以外の音を指すようで、前にも書いたパンフルートの音のシャーに当てはまるようです。言葉だけ聞くと整数倍以外の倍…

しばらく固定ドに

今まで移動ド、つまりどんな調の曲でもドレミの階名で練習していました。これはこれで、曲想を付けるとき純正率で理解しやすいという利点と、耳コピする時や移調して吹く時に便利なのです。 しかし、未だに口と管の位置がピタッと定まらないストレスを感じて…

トリル

フルートだと指を小刻みに動かせばいいし、音によってはトリルキーという便利なメカも付いてますイイナ。 それでも、2つの音がびっこ引かないようにしたり、音量や音色を揃えるような練習は必要なんですが。 さて、パンフルートはというと、これがまた難しいの…

ダブルタンギング

あやまんさんのブログ「パンフルートの小さな家」の中で、ダブルタンギングでスケール(音階)の練習をする話があります。それまでダブルタンギングでスケールの練習なんかしたことなかったので、目から鱗!やり方を教わってからは毎日やってます。tuku tuku…

タンギング考

フルート吹きから見たパンフルートのタンギング考です。 タンギングには、強いタンギングから弱いタンギングまでの何種類かと、しない方法があります。 しないのはタンギングではない、と突っ込まれるでしょうが、パンフルートには発音の際に「フッフッ」と…

アンブシュアが違う

パンフルートを始めてまる2年と少し経ちました。たま〜にですが、パンフルートとの一体感を感じる時があります。それはフルートのアンブシュアとの違いをはっきり意識してからです。 フルートのアンブシュアは、前にも書きましたが、シャーを減らすために歌…

ヴィブラートの掛け方

パンフルートは、フルートと同様ヴィブラートによって積極的に曲想を付けることができる楽器だと思います。 maestro Zamfir を始めとして多くのプロがヴィブラートをかけて叙情的に奏でる音色は素晴らしいものです。 パンフルートのヴィブラートの掛け方には…

横の線

パンフルートの音の終わり方ですが、フルートの音の終わり方と同じように扱えます。 同じ空気を振動させる楽器(エアリード構造)でも、オカリナやリコーダーは音の最後を切らずに吹きながらそのまま終わると音程が下がってしまいます。それは歌口に吹き付け…

縦の線

縦の糸はあなた〜ではなく、縦の線はざっくり言うとリズム、横の線は音程。 アンサンブルでは縦横を揃えるのが基本ですが、一人で演奏するときも大事ですね。 maestro Zamfir や私の師匠の凄いところは、横の線が合うのはもちろんですが、縦の線がズレている…

シャー⁉︎

シャアではありませんよ。フルートの息漏れの音のことです。シャーという音があると下手に聞こえるので初心者にとっては共通した悩みの一つではないでしょうか。 私的には少しくらいシャーがあっても楽器が鳴っていれば、ホールの1番後ろの席まで音が届くし…

チューニング4

チューニングのこつで私が師匠から教わったのは低めに合わせること。 室温や吹奏による管の温度変化を予想しながら、そして、ロングトーンで吹く音程と早いパッセージで吹く時の音程の差にも注意しながらですね。 もちろん平均律で合わせるんですが、パンフ…

運口⁉️

フルートの技術的な難しさの一つは、フィンガリングではないでしょうか。 さらにスタッカートがあるとタンギングとのシンクロも難しい。 例えば、バッハのバディヌリーは指はもつれるわ、タンギングとも合わないわで、インテンポで吹けなかった(T . T) パン…

倍音3

若い頃にフルート奏者の小出信也先生のレッスンを受けた時の話です。 音色の話になり、「音色(おんしょく)をよくするにはどうしたらいいですか」と聞いたところ「君、おんしょく というのを ねいろ と言うだけでも変わるよ」と言われ何となく得心したこと…

倍音2

海外のプロ奏者の倍音を調べてみました。 録音などの条件がそれぞれ異なるので単純に比較してはいけないのですが、基音と倍音との相対的な比だけでも参考になります。 Lonely Shepherd 冒頭のA 880Hz の音です。 いずれも2倍音が鳴ってますね。それから3倍音…

倍音

パンフルートの音の魅力を探るべくフルートなど他の楽器と比べてみました。 今回は倍音を調べてみます。 図の横軸は周波数Hzで、縦軸は下方向に向かう時間軸。 440の部分はラの音を吹いたときの周波数のピークです。 パンフルートは偶数倍音は鳴らないのです…

低音が難しい

フルートはC6からC7までの高音をppで吹くのが難しく、小さいアパチュアと息のスピード、それを維持するために息の支えが必要です。パンフルート始めるまで考えもしなかったのですが、フルートは開管でC5から上は倍音なんですね。そのために息のスピードが必…

アパチュア

唇から息を出す部分の形をアパチュアといいますが、フルートを習い始めの頃、高い音を出す時はこの形をできるだけ小さく滑らかな円形にするよう言われました。 ソーメン のように細くて長い息が出るようにと。 ソーメンは高音域だけで、最低音のCでは「きし…