パンパイプと共に

熊本からパンパイプ(パンフルート)にまつわる色んな出来事や雑感を綴っていきます

音の終わり方〜リリースしない

パンフルートは息を歌口に直接当てて音を出すエアリード構造です。オカリナやリコーダーもエアリード構造ですが、歌口に当てる空気の量が一定なので音の終わりで音量を下げようとして息のスピードを下げると音程も下がります。その点、パンフルートは息を出すアパチュアを絞れば息のスピードが上がり、ディミニエンドしながら音尻が下がることなく音を終わることができます。

トランペットなどの金管楽器はマウスピースのカップの中で唇を振動させて発音しますが、吹きながらそのまま息を弱くして音を終わると音程が下がります。そこで、音をバッサリ切って羊かんのような形にして、残響で音を響かせるようにします。ブラスバンドやオーケストラの指導者は、金管奏者にリリースと言って指導するそうです。リリース、つまりマウスピースから口を離すのですね。

パンフルート金管楽器のように残響が残るような十分な音量が出ないので、音の終わりをリリース処理すると音がぶつ切れになります。

パンフルートでの音の終わりは普通はリリースしないのが良いでしょう。

David Tin さんによる Mojito

曲の後半では口を大きく楽器から離して(リリースして)演奏していますが、曲の軽快な雰囲気を盛り上げています。