パンパイプと共に

熊本からパンパイプ(パンフルート)にまつわる色んな出来事や雑感を綴っていきます

運口と運手の組み合わせ

 パンフルートの入門用の教則本には、音の移動をするのに初めのうちは首を動かして、つまり口の方を歌口に運んで練習するように書いてあります。そして、以前の記事「運口⁉︎」の中で口を運ぶ難しさを書きましたが、速い曲を練習しだしてから「運手」の重要性を痛感しています。特に半音が混じると楽器を傾ける動作まで入るのですから口を動かすだけではとても間に合いません。

 速いパッセージの練習は、他の楽器でもそうですが、①緩から急へと、②付点を付けて、そしてその組み合わせですが、これが結構根気がいる練習なんです。②の要領は例えばタンタンタンタンの四拍子のリズムなら、ターンタ、ターンタとタターン、タターンのリズムに分けて練習します。これを段々速くしていって、身体に動きを覚えさせるのです。

 先日、地上波で放送された「ガンダムを動かせ〜夢に挑んだエンジニアたち〜」の中で、人間の手指はどんな方向にでも動かせるが機械で再現するのは大変難しいと言っていました。パンフルートを練習して思うのは、自由に動かせるから逆に同じ動作を正確に再現させるのが難しいのかなと。

 しかし、その前に自由に動かせる手があることへの感謝を、そして何よりパンフルートを吹けることへの感謝を忘れていました。

f:id:panjist:20210113164729j:image

Hora Staccaeto in F  Dinicu